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執筆者の写真中西 紹一

オンラインワークショップのデザイン〜①参加者のレディネスが問われる

更新日:2020年5月10日



「コロナ禍」を「コロナ・レガシー」にするため、一人で会社(PCJ)のHPリニューアル挑戦し、なんとか完遂することができました。よかった。本当によかった。。。。


加えて完遂するまで、たくさんの人に助けてもらった。人の情けが身にしみた、感謝感謝の自粛期間でした。人のつながりは大切にしないといけませんね、皆さん。

HPリニューアルを機に、blogを開設。


せっかく開設するのだから、気づきの整理にしっかりと使いたいということで、記念すべき第1回から数回は「オンラインワークショップのデザイン」について思いつくまま語ってみたいと思います。

私は、ビジネス開発にかかわる領域全てにおいてワークショップを戦略的に活用して生計を立てています。しかし、コロナ禍の中でワークショップの実施・開催は非常に厳しい。感染リスクもある。そうなると、「オンラインでワークショップを」というニーズが当然出てきます。ZOOMは普通に使っていたので、コロナ禍の危機をチャンスに変えようと、積極的にオンラインでのワークショップを実施してみました。


ただ実際にやってみると、オンラインワークショップならではの課題やデザインが見えてきます。せっかくblogを開設したのだから、最初はこのテーマを私なりに整理してみたいと思います。

実際にやってみて、まず最初に感じたのは、オンラインワークショップではリアルの場以上に参加者の「レディネス」が問われる、ということです。これは本当に強烈に感じました。

レディネスとは教育心理学でしばし登場する用語で、これは通常、学習による行動変容が効果的に行われるために準備された心身の状態を指す概念とされています。極めて平易にいえば、例えばワークショップの参加者が「どれだけ興味や関心をもって課題にアプローチしてもらえるか」という意味になると思います。最近流行の言い方をすれば、レディネスを「自分事化」と言い換えてもいいと思います。

通常のワークショップでは、アイスブレイク等を活用して「この場で何か生み出されるかもしれない」という、場への期待感を醸成します。これがいわゆるレディネスの形成にあたる部分です。しかしオンラインワークショップは、これが難しい。ある程度参加者がレディネスを有していないと、創発が生み出されるような質の高いアクティビティが生まれません。これがオンラインワークショップを成功に導くための、最大の課題ではないでしょうか。

「発達の最近接領域(ZPD)」を提唱したヴィゴツキーの考え方からすれば、レディネスの形成は学習過程を通じて形成可能です。ただし1回で終了するだけのオンラインワークショップでは、その時間内に参加者レディネスを形成し、創発を促す状態をつくりだすのは至難の業だなぁ。。。と感じてしまします。

レディネスデザインについては、私の友人の宮脇靖典さん(岡山理科大経営学部教授)が10年以上前からこの概念に注目し、著書もあるので(動かない人も動く〜心・技・体のレディネスデザイン入門)この点を一度じっくり聞いてみたいと思います。


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